こんにちは、エンジニアのさもです。
先日、あるツイートに返信しました。何人かの方がいいねしてくださったので、少しだけ僕の思いを「ゆとり世代を批判する世代(40代50代60代)への反論」という形でもう少し詳しく書きたいと思います。
ゆとり教育自体35年くらい前に始まったことだから、今の40代の人はすでにゆとり世代なんだよなぁ
— ミナックス_パパ (@uosan_satox13) 2017年12月5日
スポンサーリンク
目次
- ゆとり教育は40年前から徐々に始まっている
- 学校での勉強時間は減ったが、塾などでの勉強時間は増えた
- ゆとり世代を作った人はなぜ批判されないのか
- 世間で言われているような「ゆとり世代」をみたことがない
- 逆に「ゆとり世代」の方が優秀だと思う場面を目の当たりにした
- ゆとり世代が批判される本当の理由は、名前が付いているせい
- 僕の周りに「ゆとり世代」を批判する人はいない
- ゆとり世代に生まれた人のことを考えてください
- 最後に
ゆとり教育は40年前から徐々に始まっている
詳しくはこちらの資料に載っています。
いくつか段階はありますが、「ゆとり教育」という言葉が出てきたのは1972年、今から45年前のことです。
実際に「ゆとり教育」が始まったのが1980年、37年前です。当時の小学1年生は現在、43歳です。なので、43歳以下の方々は全員ゆとり世代なのです。
なぜ僕たちの世代(2017年現在で25~28歳ぐらい?)だけがゆとり世代と言われるのか、僕の想像ですが、以下のような出来事があったからではないでしょうか。(後述ですが嘘も含まれています)
- 土曜日授業の廃止
- 総合教育の開始に伴う教科授業時間の減少
- 円周率が3.14から3になった
- 台形の面積の公式が教科書から消えた
「あ~これこれ」と思う方も多いのではないでしょうか。
ですが、実は下の二つは嘘です。
僕が勉強した教科書には円周率は3.14だったし、台形の面積の求め方も勉強しました。
そもそも、数学科出身の僕から言わせれば、円周率なんて3であろうが、3.14であろうが、100桁を暗唱できようが、どれも円周率ではありません。
円周率はπです。どこか桁で区切った時点で円周率ではなくなります。
学校での勉強時間は減ったが、塾などでの勉強時間は増えた
ゆとり世代は学力が低下しているとよく言われますが、40年前の方々と学力を比べたことも無いのに、本当に学力が低下したと言えるのでしょうか。
国際的な学力ランキングが落ちたから日本の学生が馬鹿になったなんて、普通の頭の持ち主なら結論付けないですよね。
そもそも、頭のいい子だけが学校に行っている国(頭のいい子しかテストを受けない)と、頭のいい子から全く勉強しない子まで学校に行っている国と比べたところで何が比較できるのでしょうか。
また、学校に行く時間は確かに短くなりました。一方で、40年前と比べると、塾に通う子の割合は増えています。参考
学校の授業時間が減ったからといって、総勉強時間まで減ったとは言えないと思います。
ゆとり世代を作った人はなぜ批判されないのか
ここが一番言いたいところです。
今ゆとり世代を批判している世代の方々はゆとり世代を作り出した方々です!
お役所が決めた教育指導だから関係ないって?
いやいや、ゆとり世代はあなたたちの子供でしょう!
子供の成長が学校での教育だけに依存するわけではありません。
特に社会的な礼儀やしつけ・ルールは父親から強く影響を受けると言われています。
ゆとり世代はどこからかやってきた異性人ではありません。親から教育を受けた結果、「ゆとり世代」になったのです。
世間で言われているような「ゆとり世代」をみたことがない
ゆとり世代は批判されるだけでなく、「ゆとり世代の困った言動」などといってテレビでもよく取り上げられます。
- 怒っているときにスマホをいじってる。
- 遅刻しても謝らずに平然としている
とかでしょうか。
ですが、僕は同期や同級生を見渡しても、こんな人は見たことがありません。
テレビで紹介されている「ザ・ゆとり世代」を見たことがありません!あれは作り話です!
逆に「ゆとり世代」の方が優秀だと思う場面を目の当たりにした
前職では2年に一度全社研修と言うものがあるのですが、毎回、年代別(入社年数別)で別々のテーマで発表会を行います。
ダントツに発表が上手かったのが若手グループ(入社1,2年目のグループ)でした。上の世代になってくると、声も小さいし、話がまとまってない。
僕が贔屓していると思われるかもしれませんが、実はこれは僕の評価ではなく、社長の評価です。中堅より少し上の40代グループは社長に「何をやっているんだ」と怒られていました。
ゆとり世代が批判される本当の理由は、名前が付いているせい
当たり前ですが、自分と異なる世代の方々は、自分たちと生きた環境・境遇が違います。
良いところもあれば、悪いところもあります。
ですが、一緒に仕事していると、悪いところばかりが目に付くようになります。
仕事では、良いところというのは、「出来ていて当たり前」になってしまうから、出来ていない部分(その世代の悪いところ)に対して、「なんでこの世代の人はこれが出来ないんだ」となります。
僕たちの世代から見れば、会議が長いのも、長時間労働を良しとするのも、会社の制度の変化(リモートにするとか)を嫌うのも、毎年自殺者が何万人も出るのも、今社会を操作している世代の悪い部分です。
でも僕たちの世代はこの世代の人を批判することは少ないです。
なぜなら、世代に名前が付いていないから。(団塊ジュニア世代だと少し対象にしたい世代がずれる)名前が付いていないものを批判することは出来ないですよね。
「ゆとり」という批判しやすい名前が付いてしまったせいで、批判されやすくなってしまいました。
上でも書きましたが、学力の低下(ちゃんと比較されていないデータ)や円周率が3になったこと(嘘)も合わせて、余計に批判しやすくなりました。
批判する世代の人から見れば、「ゆとり世代」は反撃してこない、とてもいじめやすい世代なのです。
僕の周りに「ゆとり世代」を批判する人はいない
私がこれまで出会った、40、50代の人(エンジニアとしての先輩や前職の上司、現職の社長などなど)は「ゆとり世代」のことを批判しませんし、まず「ゆとり世代」と言う言葉も使いません。
僕があほな質問をしても丁寧に答えてくれますし、逆に僕が質問をされることもあり、とても謙虚な方々ばかりです。
最後の方で言うのもなんですが、「ゆとり世代」と批判する人、「ゆとり世代」と批判される人は実は少ないんじゃないかと思っています。
あるいは、批判する人、される人は自然と同じ場所に集まっていて、ネット上やテレビ上だけであたかも社会問題化のように扱われている?
ゆとり世代に生まれた人のことを考えてください
「ゆとり世代」を批判されると、特に悪いことしていなくても地味に傷つきます。
僕たちは別に学校の授業時間を減らして欲しかったわけじゃないです。
僕からすれば、「土曜日行かなくなってラッキー」、「総合授業とかいう授業が始まった」と思っていて社会に出たらなぜか「ゆとり世代」が批判されてる。なんで?ってなってます。
一度、「ゆとり世代」に生まれただけで批判される側の立場になって考えてみてください。
最後に
以上、僕が普段抱いている思いをつらつらと書きました。
一応根拠となる参考資料も合わせて書いていますが、あくまでも普段抱いている思いなので、データが違う、こう読んだら逆の意味になるなどの意見は控えてください。
あと20年経ったら今の40代以上の方々は、「ゆとり世代」が一生懸命働いて払っている年金で生活することになるのです。
批判するだけではなく、出来ていない部分があれば教育してあげてくださいね。
あと、「月曜から夜更かし」でよく村上がゆとり批判してますが、あんたも「ゆとり世代」だからな!
読者登録をしていただけると、ブログを続ける励みになりますので、よろしくお願いします。