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数学を好きになれた4つの理由

数学は好きですか?

多くの方が嫌い・苦手だと答えるのではないでしょうか。

一方で、数学が好きな人も少なからずいます。

法学部へ進んだけど、数学が好きで転科したなんて人もいました。

私も数学が大好きな人の一人です。

大学では教育学部を選んだ私ですが、大学数学を学び、その魅力に引かれて理学研究科数学専攻へ進学しました。

そこで、私が数学を好きになれた理由を数学の魅力と共に紹介します。

大学で何を勉強しようか迷っている方、数学の何が良いかわからない方へ、少しでもお役に立てればと思います。

間違っていない

数学という学問が存在する一番大きな理由が「証明」という概念が存在するからではないかと私は考えています。

紀元前何千年前という大昔から数学は研究され、いろいろなことに応用されてきました。

その中で、本当にその数式や定理が正しいのかどうかを厳密に、すべての人が納得できるように説明したのが「証明」です。

そのおかげで、何千年前に証明された定理は今でも使われています。それが間違っていないと断言できるからです。

歴史好きの方には申し訳ありませんが、私は「歴史」という教科があまり好きではありません。なぜなら、本当にそれが正しいか分からないからです。

実際、そんな人は実はいなかったとか、戦が起こった時代が間違っていましたとか、何度も教科書が訂正されています。

間違っているかもしれないというものに対して、がんばって暗記しようという気持ちになれないのです。

数学は、ある定理が実は間違っていました。ということは起こりえません。覚えたことが全くの無駄にならないという安心感があるのです。

もっとも優れた言語

私は、

自然の書物は数学の言語によって書かれている

というガリレオ・ガリレイの言葉が大好きです。

数学ほど、研究対象が多いものはありません。

パズルから宇宙、生物、情報、心理学(統計)など、スピリチュアルな何の根拠もないものを除けば、ほとんど数学の研究対象になると思います。研究対象になるかどうかは、数学者が興味を持つかどうかです。

私も数学を勉強していく中で物理学に興味を持ち、修士論文では量子力学について書きました。

覚えることが少ない(高校までは)

数学は比較的覚えることが少ないです。

例えば、2倍角の公式を覚えているでしょうか?


\sin(2x) = 2\sin(x)\cos(x)


\cos(2x) = \cos^2(x) - \sin^2(x)

のことです。

私はとにかく暗記が嫌いだったので、和の公式だけ覚えて、2倍角、3倍角や半角の公式はすべてテスト中に導出して使っていました。

そんなことを繰り返しているうちに結局覚えてしまったのですが、もし公式を忘れてしまったとしても何とかする道が残されている、というのが数学です。

英語だとテスト中に単語の意味が分からなくなるとそこで終了です。

自由、解き方が複数ある

数学ではひとつの問題を解くのに複数の解き方があるのが魅力的です。

同級生や先生が思いつかないような解き方をしてやろうと考えると、とても楽しかったです。

そして、そんな自由度があるのは数学だけだと思います。

この答えじゃなきゃだめという、テストはとてもつまらなかったです。

数学を嫌いじゃなくなる方法

数学が好きと言っている私ですが、もちろん最初から好きだったわけではありません。

何の感情もなくただ問題を解いていただけでした。

転機は塾に入ったことです。

塾では数学、国語、理科、社会、英語を習っていましたが、数学の先生が一番怖かったのです。

当時は勉強が嫌いで宿題もまともにやらなかった私ですが、怒られるのが怖くて数学だけは宿題も予習もきっちりしました。

そのおかげで数学だけ点数が伸びていき、気づけば数学が得意になっていたのです。

得意になれば自由に数式を変形して遊ぶことができます。

これがとても楽しくて、誰も知らないような公式を発見できないかとずっと何かを計算していました。

気づけば大学院で数学を研究していたのです。(笑)

数学は、できると楽しくなります。

そして、できるようになるには単純に計算問題を沢山解くこと、分からなかったら定義に立ち返ること、自分で解き方を編み出すこと、が大切です。

単純ですがこれだけです。

逆に、私は大学・大学院と練習問題を解くことをさぼり、ほとんど身に付かなかったので、今すごく後悔しています。

数学はおそらく最も苦手を克服しやすい教科です。

ぜひ、たくさん問題を解いて数学を好きになってください。

最後に

最後に数学の読み物を紹介します。

どれも数学の知識が無くても読めるものです。

どれか一つ手に取って、数学の世界をのぞいてみてください。

フェルマーの最終定理 (新潮文庫)

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もっとも美しい数学 ゲーム理論 (文春文庫)

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